
アパレル販売員から起業へ|接客経験を活かして見つけた新しい働き方
私は15年間、アパレル販売員として働いてきました。百貨店での接客が私の原点です。接客と洋服が大好きだったので、本当に楽しく仕事をしていました。
お客さまと話していくなかで、その方がおしゃれをしていきたいシーンやなりたい姿に合わせて、コーディネートを考え、おすすめして、それが購入につながることにとてもやりがいを感じていました。
新しい道を歩み始めたきっかけは、2020年の緊急事態宣言でした。
勤務先の百貨店が2ヶ月の休業になったとき、本屋さんでパーソナルカラーの本を何冊か買い、1ヶ月でこれを習得しようと決意したんです。なぜかというと、当時、お客さまから「自分に合う色が知りたい」というニーズをよく耳にしていたので、これは需要があるなと感じていたからです。
最初から起業しようと思っていたわけではありませんでしたが、会社の売上が徐々に低迷していくなかで、新しい道を探り始めました。
起業塾・個別コンサル・自宅サロン|女性の自立を支える3つの事業内容
現在、私は三つの事業を展開しています。起業塾、個別コンサルティング、そして自宅サロンです。起業塾では、資格やスキル、知識を持った方々に向けて、集客から販売までのノウハウを提供しています。
「シンプルなタスクで成果を出す」ことを大切にしています。
実際、月商数万円だった生徒さんが、受講後、サービスを構築して月商100万円を達成したり、1年間発信し続けても売上ゼロだった方が、最高月商150万円を達成されたりと、ローンチをして、月100万、月200万を達成する方など、着実に成果が出ています。
個別コンサルティングでは、商品設計から私がプロデュースしています。
インスタグラムでの発信だけでは収益に繋がらないという課題を抱える方々のサポートに力を入れています。
フォロワーさえ増えれば集客できるという考えの方が多くいますが、私の経験からフォロワーの数は重要視すべき点ではなく、どういうコンセプトで発信するかがとても大切だと考えています。
私のところに来る方はイメージコンサルタントだったり、何かしらのお教室をやっていたりと、好きで何かを始めた方が多いので、好きなことで月30万円稼げたらというような目標はあるのですが、具体的な計画に落とし込むことが苦手な方も多いです。
そのあたりもサポートするのも私の役目だと考えています。
私はお客さまにいかに気持ちよく過ごしていただくかを考えて、接客業をしてきたので、あらゆるお客さまへの対応も教えています。
お客さま対応が初めての受講生さんもいらっしゃいますし、時にはお客さまから厳しい声をいただく方もいらっしゃいます。そういうときの対応も含めて、サポートできるのが私の強みだと思っているんですね。
また、「自分の商品は高いから売れない」というマインドを持った方もいます。
まだ20代前半の頃に、50万円のムートンのコートが主力商品のアパレルのお店で働いていたのですが、若かった私は「50万円のコートって高いから買う人はいないだろうな」と思っていたのですが、50万円を高いか安いかを決めるのはお客さまであって私ではないことを教えていただきました。
自分がお客さまにとって高いか安いかを決めるのは、相手の財布を見ることになるので、とても失礼であることをそのとき学びました。ですので、商品に自信があるなら、ためらわずにお客さまにおすすめするという姿勢も教えています。
なお、自宅サロンでは、トータル診断をメインに展開しています。資料を充実させ、効率的なサービス設計により、お客様の負担を最小限に抑えることを心がけています。これからは中長期的なサービスを展開しようと考えているところです。
女性の自立と社会貢献を軸に|接客から学んだカスタマーサクセスの想い
私には「女性の自立をサポートしたい」という強い想いがあります。子育てをしながら働く大変さを身をもって経験してきたからです。
働くことを諦めれば収入もキャリアも失われる。でも子供との時間も大切。この選択を迫られることに、ずっともどかしさを感じていました。
だからこそ、好きなことを活かしながら、会社員以上に時間的余裕を持って働ける人を増やしたいと考えています。
私がバイブルとしている本に、ドラッカーの『マネジメント』『ドラッカー・フォー・サバイバル』があり、ドラッカーの経営哲学に影響を受け、社会貢献も重視しています。その経営哲学とは、木を根っこから育てていって、その実がお客さまだったり収益だったりするのですが、木の幹を育てていくには自分の利益だけではなく、社会に貢献していかなくてはならないというものです。
よく考えてみると、成功している企業さんはみんな社会貢献していますよね。
私も地域に雇用を生もうと起業当初から考えていました。私の仕事は初期投資はあるものの、利益率が高いため、できるだけ地域へ還元したかったんです。私の社会貢献は小さいものかもしれませんが、地域の方にお弁当を作っていただいたり、ペットホテルを利用したりと、小さなことですが地域への還元を心がけています。
そして、何より私の生徒さんに成果を出してもらうことが、私ができる一番の貢献なのではないかと考えています。生徒さんが求める成功をサポートする、いわゆるカスタマーサクセス的な視点を持っています。
また、仕事を通して心が豊かになる人を増やしていきたいとも考えています。人を本当に成長させるのが仕事だと考えていて、新しいことを知ったり、気づきを得たり、与えたりして、どんどん仕事の楽しさを循環させていきたいんです。
地域密着で年間200人集客を実現|失敗から学んだ挑戦と成長ストーリー
起業当初、自宅サロンでパーソナルカラー診断を始めた時は、とても狭いマーケットに集中するという戦略を取りました。「滋賀県全体を相手にしては難しい。市全体をマーケットにしても難しいかもしれないけど、町に限定するなら行けるだろう」と考え、地域に根ざした活動を意識的に行ったんです。
そうしていくうちに、近所のカフェやヨガスタジオなどのたくさんの方々から応援していただけるようになりました。皆さまのお客さまを紹介していただけるようになったんです。結果として年間200人の集客に成功し、県内のあらゆる地域からお客様に来ていただけるようになりました。
初めてのお客さまはSNSでのモニター募集を見て来てくださった遠方の方でした。本当に嬉しかったです。
商品設計では、お客様の悩みを細かくカテゴリー分けすることを心がけました。例えば、「似合う色が知りたい」というニーズ一つとっても、顔に似合う色で悩んでいる人と自分に似合う色の服で悩んでいる人では全く異なるアプローチが必要だと気づき、それぞれに適した商品を用意しました。
起業塾50名規模を目指して|マインドとノウハウで女性を支援する未来展望
現在のサロンを、女性がよりわくわくするような空間にリニューアルしたいと考えています。また、起業塾の受講生を50名まで拡大することを目指しています。この講座をビジネスとして成長させ続けたいという強い想いがあるからです。
特に重視しているのは「マインド」と「ノウハウ」の両立です。マインドが9割を占めると考えていますが、その上に正しいノウハウがあることが大切だと感じています。
起業を目指す女性へ|商品設計が成功の第一歩になる理由と私からのメッセージ
起業を目指す方には、最初に商品設計を学ぶことを強くお勧めします。
アパレル販売の経験から学んだのですが、どんなに販売スキルが高くても売れない商品があるように、ビジネスも同じです。良い商品があってこそ、人に届きやすくなります。
また、全ての経験には意味があると私は信じています。失敗したと思うような経験も、何一つ無駄なことはありません。
お客様のために何ができるかを考え続けることで、自分の発信が誰かの希望になるという気づきを得ました。これからも生徒さんの成功にこだわり続け、女性の自立支援という使命に向かって進んでいきたいと思います。
【笹本浩子 Instagram】
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