起業も英語も続けられない?|失敗と挑戦から見つけた継続の仕組み 英会話コーチゆうこ@英語ゼロガール→英会話講師に(谷澤ゆうこ)

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起業を決意した理由とカナダでの経験

私が起業を決意したのは、パートナーに頼らなくても自分で稼げるようになりたい、あわよくばパートナーや家族も養えるくらいになりたいという想いからでした

カナダで移民として働く中で、私は自分の立場の低さを痛感することが多々ありました。知識がないことをいいことに、給料の未払いなど違法とも言えることを求められたり、不利な状況に立たされることもありました。ワーキングホリデーで来た人の多くは法律をまだ知らないため、雇用者側も足元を見て、何も言われなければそれで貫き通すような職場が少なくありませんでした。

そういう目に遭うたびに職場を変えていましたが、20個もの職場を経験しても、良いところが見つからなくなっていました。このまま移民の立場で、特別なスキルがない状態で探し続けるのは難しいと感じたのです。また、どこかに雇われるということは、その土地にいないといけないという制約もありました。私には日本にいる家族もいますし、パートナーはカナダ人です。

自分で仕事を始めることができれば、カナダに拠点を置きながらも日本にも行きやすくなり家族にも会いやすくなるという自由を手に入れられると思いました。

さらに、もし私たちが日本に住むことになった場合、パートナーは日本語がそれほど達者ではないため、お仕事の選択肢に制約が出てきます。私が自分で稼ぐ力をつけたその先にパートナーも養うことができれば、2人とも仕事面でも生活面でも選択肢を手に入れられ、自由に生きていけると考えたのです。

実は、私は20歳の頃から、教えるという仕事を続けてきました。体操教室の講師、家庭教師、塾講師、小学校の教員、そしてカナダに来てからはTOEIC、IELTS、TOEFL、オンライン英会話の講師など、様々な形で人に何かを教える経験を積んできました。

また、カナダでは日本人学校で日本人の生徒に教えることもあれば、カナダ人に英語で教えることもありました。どこかでずっと教えるということが繋がっていたのです。

英語コーチングサービスの特徴と指導スタイル

現在私が提供しているのは、英語を話せるようになりたいけれど勉強方法が分からない、続かないという方に向けて、勉強感なく続けられる学習方法をお伝えしながら、コーチとして一緒に伴走するサービスです。

私の指導スタイルの特徴は、従来の英語教育とは大きく異なります。以前、私がスコアアップのための英語を教えていた時は、どうしても重箱の隅をつつくような、間違いを指摘するような英語指導でした。「ここをやったらスコアアップしますよ」という、点数を上げることが目的の教育だったのです。

しかし今は、それとは正反対のアプローチを取っています。100%正しい英語よりも、少し違っていてもコミュニケーションを取れる英語を身につけることに重きを置いています。それまでの講師の経験があったからこそより強く、正しさよりもコミュニケーションの重要性を認識しました。

また、子供たちに何かを教える経験や、4〜5歳児に日本語を教える経験から学んだのは、楽しみながら、できるだけ身近な場面で学んでもらうことの大切さです。

人は、イメージがつかないものを教えられても、知識だけではどうしても右から左へと流れてしまいます。できるだけ使う場面をイメージしてもらったり、実際に必要だと思ってもらいながら学習を進めることが重要だと考えています。

受講生の皆さんからよく言っていただくのは、「学校でやっていた読むとか書くとかの勉強の感じではなく、聞くとか話すとかのコミュニケーションに特化しているから続けられる」ということです。実際に、英語が苦手だった方、今までは英語学習が続かなかった方でも、一日2時間を5カ月ぐらい毎日続けることができたという方もいらっしゃいます。

その方は別に切迫した必要性があったわけではありません。話したいという気持ちと、続けていくことでどんどん言えることや分かることが増えてくる楽しさを感じてくださったからです。楽しいと感じてもらえたら、人間は自主的にやろうという気持ちになるものです。

発音指導も行っていますが、ここでも完璧を目指すのではなく、伝わることを重視しています。私自身の発音も完璧ではありませんが、文法も発音も単語も、全て100パーセントを目指すのではなく、コミュニケーションを取れるレベルまで全体をバランスよく引き上げていくことを大切にしています。

また、リスニングとスピーキングはとても密接に関係しています。発音できないと聞けないという話をよく聞きますが、まさにその通りです。リスニングでつまずいているところを深掘りしていくと、自分が言えなかったところにつながっていることが多いのです。そこを一緒につまずきを探しながら改善していくことで、両方の力が同時に向上していきます。

英語教育にかける想いと信念

私自身、25歳までは英語によって人生の選択肢が狭まった人生を送ってきました。英語を勉強し始めてからも、分からないが故に損することもたくさんありました。

しかし、続けてきたからこそ、今は英語によって救われることが多い人生に変わったのです。そして、自分で築いてきた人生だからこそ、他のことにおいても自信を持てるようになり、人生を自分で切り開いているという意識を持つことができるようになりました。

ですので、受講生さんの人生が変わるきっかけのお手伝いをさせていただき、人生は願った形を叶えられることを実感していただきたいと思っています。

私が仕事をする上で大切にしている信念は、完璧じゃなくても伝えようとする気持ちと工夫が何よりも大切ということです。私自身が英語が苦手だったからこそ、英語の難しさも理解しています。たくさん失敗もしてきたからこそ、コミュニケーションには単語や文法の正しさが必須ではないことも分かりました。

この考え方に至ったきっかけがあります。あるとき、仕事の面接の時に「あなたの英語が一番良かった」と言ってもらえたことがありました。その時まで、私は文法をちゃんと勉強せずに感覚で話していたのですが、それでも選んでもらえたのです。文法が違っていたり、語順が間違っていたりしても、抑えるところさえ抑えていれば伝わるし、完璧に話そうとして言葉が出にくくなっている方を見ると、もったいないと感じます。

1分かけて完璧な文章を一つ言うのと、同じ1分の間に8割ぐらいの完成度のものを何個も言うのとでは、相手との気持ちの伝わり合いは全然違います。決して完璧ではない英語で、それでもお仕事でも人間関係でも選んでもらえました。その経験を通して、大切なのは完成度ではないということを実感したのです。

英語への認識を勉強するものや正解不正解があるものから、使って楽しいもの、正解は一つではないものに変えるために、この信念を伝え続けています。

起業初期の挑戦と英語学習への共通点

起業当初は、自分の行動が本当に意味のあるものなのか分からず、何度も辞めたくなったことがあります。例えばSNSで言えば、今では1つの投稿で約200人のフォロワーが増えたり、15万回以上再生されるなど、少しずつ成果が出てきましたが、最初の頃はそれが本当に難しかったんです。

周りからはさまざまなアドバイスをもらいましたが、逆に何が正しいのか分からないという混乱を生み、結果として2〜3カ月ほど、完全に行動が止まってしまったこともありました。

そんなとき、私はメンターをつけることに決めました。行動できず、目標を諦めかけていた自分が嫌になったからです。サポートが必要だと、心から思いました。そのおかげで、結果が出なくても行動を続ける力が身につきました。どんなに反応がなくても、ただひたすら毎日投稿を続けました。

目先の数字や反応に一喜一憂せずに行動を積み重ねたからこそ、どんな投稿が拡散されやすいのか、どうすれば見てもらえるのかが少しずつ分かってきたのだと思います。

始めたばかりの頃は、すぐに結果を出したいという気持ちが強く、それが叶わないとすぐに止まってしまっていました。でも今では、結果とは大量の行動の先にあるものだと実感しています。行動が止まったときに諦めるのではなく、メンターに投資したことは、間違いなく自分にとって大きな転機でした。

そう考えると、英語学習にも同じことが言えると思います。今は情報が溢れていて、何が自分に合っているのか分からなくなりがちな時代です。だからこそ、自分に合った勉強法を見つけるには、ある程度の試行錯誤の期間が必要になります。ただ、その期間を乗り越えて少しでも成果を感じられる瞬間があれば、そのあとは自然と前に進めるようになります。そういう意味で、起業も英語学習も、続け方を見つけるまでが一番難しいという点で、とても似ていると感じました。

一方で、私の英語コーチングでは、クライアントさんが素晴らしい結果を収めてくれています。Versantというリスニングとスピーキングを測るテストでは、スコアを10上げるのに1000時間の勉強時間が必要と言われています。1日2.5時間やっても約1年間分の時間です。

そのテストにおいて、受講生さんが50日間で5スコア、8スコアアップできました。計算すると、約60時間で結果を出せたことになります。これは通常必要とされる時間の約10分の1です。

しかも、受講生さんの多くは「勉強と感じずに取り組んでいた」「だから1日平均2時間ほどやっていても苦痛ではなかった」とおっしゃっています。これは私が目指している勉強と感じずに継続するかつ英会話力も伸ばすというところを達成できた事例でした。

今後の展望と英語学習コミュニティづくり

現在は個別セッションのみのスタイルですが、将来的にはグループセッションやコミュニティを作り、受講生さん同士が繋がる形を作っていきたいと考えています。皆さん、英語でのつまずきがあるのは自分だけじゃないかとか、伸びないのは自分だけとか、思ってしまいがちです。

受講生の皆さんは、まさにそういうつまずきがあるからこそ私のところに来てくださっているので、できる人と比べて落ち込んでしまったり、自分の伸び悩みを感じている方も多いのです。でも、そういった悩みは本当に皆さんが感じていることなのです。自分だけじゃなくて、みんな通るところだけど、それでも続けていったら、ちゃんとそこを抜け出すことができるということが分かれば、心強さにつながると思います。

仲間がいた方が、何事も続けやすいものです。コミュニティを英語を学ぶ場所以上の場にしたいという想いがあります。

私のプログラムでは、100パーセントではなく、間違えていても完璧じゃなくても話すということを大切にしています。マインドの部分でも、皆さん間違いが怖くて話すのを躊躇してしまう方が多いのですが、とにかく言うという練習をしていくことで、コミュニケーション力が上がるとともに、マインドも育ったという方もいらっしゃいます。

積極性が上がったり、自分が飛び込む力がついたという方もいます。そこにコミュニティでの学びも掛け合わせることができたら、もっとみんなでより成長していけると考えています。

起業家や英語学習者へのメッセージ

同じように起業を目指している方々、そして英語学習で悩んでいる方々に向けて、私の経験からお伝えしたいことがあります。

起業も英語も、人生における多くのことに当てはまりますが、まずは継続することが一番大変で、一番難しいことです。私も初めは自力でやろうとしましたが、自力だとどうしても辞めたい瞬間が何度もやってきます。

けれども、コーチやメンターなど、道しるべとなる人をつけることで、辞めたくなっても辞めずに継続できます。起業も英語も辞めたくなることはありますが、辞めずに続けた人だけが結果を残せるということを、起業を通して実感しました。

継続の秘訣は、自分を信じる気持ちを持つことです。自分を信じなければ、本来ならばできることも、本当にできなくなってしまいます。自分は長い目で見たらできるけれど、結果が出るところまでにちょっと時間がかかるだけと、ちゃんと自分が自分を信じてあげる。そうすれば、多少波があってもちゃんと長期間続けていけます。そうやって継続していったら、絶対に英語も起業もどこかで結果が出るときがきます。

「ほら、やっぱり私できた」となって、またさらに続ける意欲につながるのです。

まずは小さな成功体験を積み重ねることが大切です。自信を持つと言っても、何もないところから自信は生まれません。小さな成功体験から自信を育てていって、そして自分を信じて行動を続けてあげることが大切です。一人で頑張る必要はありません。周りの人の力を借りながら、自分を信じて続けていけば、必ず道は開けると信じています。

完璧じゃなくても、伝えようとする気持ちがあれば大丈夫。それは英語でも起業でも、人生のあらゆる場面で通用する真理だと思います。皆さんも、自分らしい道を歩んでいってください。

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